桂林寺(けいりんじ)石燈籠

 桂林寺(けいりんじ)(京都府舞鶴市紺屋69)

   丹後型八角石燈籠で、全体に風化・摩耗が進んでいる。鎌倉時代後期の作品で、国の重要美術品に指定されている。

桂林寺(けいりんじ)石燈籠 (国指定重要美術品、鎌倉時代後期、推定:花崗岩、高さ 245Cm)

宝珠、頂上は、請花なしで宝珠のみ。
石燈籠は、寺の南側 桂林寺の鎮守 八幡神社境内に立っている。 火袋、火口四面で、隅を大面取式に残し壁面四面とする。

中央は丹後地方の山高帽式ではなく、極端に高くない。蕨手(わらびて)は軒下から立ち上がり、上端で八角座をつくる。

火  袋

火袋は、上区が縦連子、下区は火口面・壁面とも一区で内に格狭間をつくる。

壁面の中区は、蓮座上月輪内に梵字を刻む。全体に、風化・摩耗が激しい。

中 台

中台上端の火袋受座は繰形とし、側面は二区、下端は大きい単弁の蓮弁を刻出する。

竿は八角柱、中節は三条、上下に節をつくり三節とする。銘はないが、当地方に多い八角型石燈籠で、鎌倉時代後期の作品。

基礎、開蓮華文様面

上端は低い一段を作り出し、上に複弁の反花を配する。その上に竿受けの円座を囲い小蓮弁で飾る。

側面は輪郭を巻き、開蓮華文様の浮彫面を四面、格狭間面を四面、交互に配している。

基礎、格狭間面

側面は輪郭を巻き、内に格狭間をつくる。

丹後地方の石燈籠

指定 名       称 制  作  年 所    在    地
  鎌倉時代後期
旧 雲岩寺(きゅう うんがんじ)石燈籠 (京都国立博物館)   永仁二年(1294年) 京都市東山区茶屋町527
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(東側)       徳治二年(1307年) 京都府京丹後市大宮町周枳1022
舞鶴城址(まいづるじょうし)伝来 石燈籠(京都国立博物館)  鎌倉時代後期 京都市東山区茶屋町527
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(西側).       鎌倉時代後期 京都府京丹後市大宮町周枳1022
桂林寺(けいりんじ)石燈籠.            鎌倉時代後期 京都府舞鶴市紺屋69
溝谷神社(みぞたにじんじゃ)石燈籠            鎌倉時代後期 京都府京丹後市弥栄町溝谷フキノオカ46-2
天満神社(てんまんじんじゃ)石燈籠            鎌倉時代後期 京都府与謝郡与謝野町加悦天神山50-1
  南北朝時代
河辺(かわなべ)八幡神社 石燈籠  貞治三年(1364年) 京都府舞鶴市河辺中354-2
八幡神社(はちまんじんじゃ)石燈籠            永和四年(1378年) 京都府与謝郡与謝野町四辻
凡例 :  国宝    重要文化財    府指定文化財    市・町指定文化財   史跡   重要美術品   指定なし    

桂林寺鎮守 八幡神社

石燈籠は、八幡神社境内に立っている。

 観興寺(かんこうじ)宝篋印塔                          石仏と石塔-目次!

桂林寺(けいりんじ)(曹洞宗)

桂林寺は、室町時代初期 応永八年(1401)に竺翁雄仙和尚により開かれた。

 石燈籠(いしどうろう)

*JR舞鶴線「西舞鶴駅」下車、北西方向へ徒歩 約13分。

(撮影:平成25年9月6日)