温泉寺(おんせんじ)宝篋印塔

 温泉寺(おんせんじ)(兵庫県豊岡市城崎町湯島985-2)

  城崎温泉を開いた道智上人により天平10年(738)に開創された古刹。高野山真言宗の別格本山。

温泉寺(おんせんじ)宝篋印塔 (重要文化財、南北朝時代初期、花崗岩、高さ 197Cm)

塔身、金剛界四仏の種子を月輪内に薬研彫する(キリーク:阿弥陀如来)
宝篋印塔は、木造多宝塔の西側に安置されている 塔身、金剛界四仏の種子を月輪内に薬研彫する(アク:不空成就如来)

笠の段型は、下二段、上六段、隅飾りは二弧輪郭付で内は無地、やや外傾する

塔身、金剛界四仏の種子を月輪内に薬研彫する(ウーン:阿閦如来)
塔身、金剛界四仏の種子を月輪内に薬研彫する(タラーク:宝生如来) 基礎の上端は、薄い一段の座を作り、その上に複弁反花座を刻む

基礎 正面

上端は複弁反花、側面は輪郭を巻き、正面のみ内に中心飾りつきの格狭間をつくる。

中心飾りつきの格狭間は、京丹後市の縁城寺塔(重文)にも見られる但馬・丹波・丹後地方の地方色で多数ある。

基礎、西面(側面) 基礎、背面

基礎、両側面と背面

東・西の両側面は輪郭を巻き内に通常の格狭間をつくる。背面は素面。

相輪は、下から伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠で完存する。 切石の基壇上に繰形座を置き、その上に宝篋印塔を安置する。

繰形座(くりがたざ)

基礎に中心飾りつき格狭間(こうもり狭間)がある宝篋印塔

指定 名       称 制  作  年 所    在    地
  南北朝時代
満福寺(まんぷくじ)宝篋印塔        康永二年(1343年) 兵庫県養父市十二所724
縁城寺(えんじょうじ)宝篋印塔           正平六年(南朝・1351年) 京都府京丹後市峰山町橋木873
桃島(ももしま)宝篋印塔 応安五年(1372年) 兵庫県豊岡市城崎町桃島1043-14
温泉寺(おんせんじ)宝篋印塔        南北朝時代前期 兵庫県豊岡市城崎町湯島985-2
安国寺(あんこくじ)宝篋印塔(尊氏母 供養塔)   南北朝時代 京都府綾部市安国寺町寺ノ段1
安国寺(あんこくじ)宝篋印塔(足利尊氏供養塔)  南北朝時代 京都府綾部市安国寺町寺ノ段1
安国寺(あんこくじ)宝篋印塔(尊氏 妻供養塔)    南北朝時代 京都府綾部市安国寺町寺ノ段1
万松寺(ばんしょうじ)宝篋印塔              南北朝時代 兵庫県丹波市春日町野村84
温泉寺(おんせんじ)宝篋印塔 東塔       南北朝時代 兵庫県豊岡市城崎町湯島985-2
西倉(にしくら)宝篋印塔                 南北朝時代後期 兵庫県丹波市青垣町栗栖野字西倉ノ上96

温泉寺多宝塔(市指定文化財、江戸時代中期 明和四年 1767年再建、桟瓦葺、一辺 4.25m)

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雪の多宝塔

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*城崎ロープウェイ「温泉寺駅」下車すぐ。

(撮影:平成19年1月3日、平成23年1月3日、平成25年9月10日)