三宝院墓地(さんぽういんぼち)(京都市伏見区醍醐東大路町)
三宝院歴代の墓地中央に立つ、檀上積基壇が類のない規模を持つ宝篋印塔
三宝院墓地 宝篋印塔(重要文化財、南北朝時代前期、花崗岩、高さ 232Cm)
塔身正面、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(タラーク:宝生如来) | ||
宝篋印塔は、菩提寺(現在、寺の建物は無い)の奥に立っている | 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀如来) |
笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は二弧無地で軒口と連続して作り出す
塔身背面、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就) | ||
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:阿閦如来) | 菩提寺は三宝院の寺主として南北朝に活躍した賢俊僧正が開いた |
基礎は上端二段、側面は輪郭を巻き内に形の良い格狭間をつくる
相輪は完存する。下から伏鉢・請花・九輪・請花・宝珠。基礎と基壇の間には、台座を設け石塔を荘厳する |
基礎と基壇の間に台座が設けられる
台座は複弁の反花座上に、単弁の蓮弁を刻んだ請座を設ける。請座の側面は三区に分け内に走獅子と牡丹の文様を厚肉に刻む
基壇上の宝珠は、敷石を彫出した蓮座に載せる | 請座側面に刻まれた走獅子の文様(蓮弁も含め南北朝時代の様式) |
宝篋印塔は刻銘がなく、刻銘を入れるのもはばかれるほど厳かに存在する
壇上積基壇は、縦・横 各480Cm 高さ 48Cmで、その上に二段の葛石檀を作った大規模なもの。各面に三個 計十二個の宝珠を載せ荘厳されている
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*京都地下鉄 「醍醐駅」下車 徒歩 約18分。JR山科駅前・京阪山科駅前より京阪バス「醍醐三宝院バス停」下車 徒歩8分。
(撮影:平成21年1月20日)