千光寺(せんこうじ)石造宝塔・十三重石塔

 千光寺(せんこうじ)(奈良県生駒郡平群町鳴川188)

  役行者が大峰山を開く前に修行していたことから「元山上」とも呼ばれる修験道の霊場

  石造宝塔

千光寺石造宝塔(町指定文化財、鎌倉時代初期、花崗岩、高さ 133Cm)

相輪部は、伏鉢の上に高さ1.5Cmの首を設け、その上を宝珠とする
相輪でなく宝珠を置くなど、珍しい形状をしている鎌倉前期の宝塔 屋根の軒は薄く、反りは穏やかで頂部に低い露盤を作る

石造宝塔は、本堂裏に十三重石塔とともに安置されている。五輪塔に似た形で、古式を伝える

塔身は、ゆったりとした曲線で、頂部に背の低い首部を作り出す 基礎は、横幅に比べ非常に低い

  千光寺(せんこうじ) 十三重石塔

千光寺十三重石塔(町指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 約350Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、タラーク:宝生如来)
石塔は本堂の裏に安置され、屋根の逓減がはっきりとしている 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(左面、キリーク:阿弥陀如来)

屋  根

屋根の反りは力強く、軒裏に一重の垂木型を作り出す

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、アク:不空成就)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(右面、ウーン:阿閦如来) 相輪は上部を欠失し、下部の伏鉢・請花と九輪を残す

基  礎

基礎は一石で、側面は四面とも無地

壇 上 積 基 壇

十三重石塔は、立派な基壇の上に据えられている

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千 光 寺 山 門

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*近鉄生駒線「元山上口駅」下車、徒歩約50分

(撮影:平成21年10月27日、平成19年3月21日)