於美阿志(おみあし)神社十三重石塔

 於美阿志(おみあし)神社・檜隈寺(ひのくまでら)跡(奈良県高市郡明日香村檜前)

 檜隈(ひのくま)は百済から渡来した阿智使主(あちのおみ)が居住したと伝えられ、於美阿志神社は阿智使主を祭神とする

於美阿志(おみあし)神社十三重石塔(重要文化財、平安時代後期、凝灰岩、高さ 430Cm)

塔身西面、月輪内に顕教四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀如来)
檜隈寺塔跡に立ち、現十一重で、十二・十三重と相輪を失っている 塔身南面、月輪内に顕教四仏の種子刻む(バク:釈迦如来)

基礎は高さ22Cmと低く古調、塔身は高さ63.5Cm、幅69Cmで安定感がある。塔身の四面は月輪を配し、内に四方仏の種子を刻む

塔身東面、月輪内に顕教四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)
塔身北面、月輪内に顕教四仏の種子を刻む(ユ:弥勒) 塔身の種子は、浅い平底彫りで円成寺十三重石塔と同じ彫り

塔身東面は阿閦(あしゅく)如来。顕教(けんぎょう)四仏では薬師如来だが阿閦・薬師同体の密教思想から薬師の位置に阿閦如来をおく

屋根の軒反もゆるく平安時代後期の優雅な趣があるという

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於美阿志(おみあし)神社

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*近鉄吉野線「飛鳥駅」下車、徒歩15分

(撮影:平成19年12月8日)