仙台大神宮 不動種子石塔婆(蒙古の碑)(仙台市史 No:E-4)

 仙台大神宮(せんだい だいじんぐう)(宮城県仙台市青葉区片平1-3-6)

  不動種子「カーン」を主尊とするの石塔婆で、鎌倉時代中期 弘安五年(1282)の銘がある。碑は、「蒙古の碑」を呼ばれている。

仙台大神宮 不動種子石塔婆 (鎌倉時代中期 弘安五年 1282年、花崗質砂岩、高さ 94.4Cm 幅 53.2Cm 厚さ 18Cm)

石塔婆は、上方に不動種子「カーン」、下方に法華経法師功徳品 に出る偈(げ)及び「弘安五年(1282)」の紀年銘を刻む。

石塔婆は、弘安の年号を刻む所から「蒙古の碑」と呼ばれている。仙台市には、善応寺の石塔婆川内 大日三尊石塔婆が「蒙古の碑」と呼ばれている。

石塔婆、上方

不動明王の種子「カンマーン」を薬研彫する。

石塔婆、下方(刻銘)

六行の罫線が引かれ、四行で「法華経 法師功徳品」 に出る偈(げ)、最後二行に紀年銘を刻む。

其中諸衆生 → 一切皆悉見 → 雖未得天眼 → 肉眼力如此

法華経 法師功徳品 に出る 偈(げ)

偈:「其中諸衆生(ごちゅうしょしゅじょう)、一切皆悉見いっさいかいしつけん)、雖未得天眼(すいびとくてんげん)、肉眼力如此(にくげんりきにょし)

[ その中の諸々の衆生を、一切皆、悉(ことごと)く見る。まだ天眼(てんげん)を得ずと雖(いえど)も、肉眼の力かくの如し。 ]

天眼(てんげん):五種の神通力の一つで、世の中のすべてのことを見通す力。

刻銘:「弘安五年(1282)、壬午「九月八日、敬白 石塔婆は、種子・偈文・紀年銘を刻み、整った形式を見せる。

仙台大神宮 不動種子石塔婆(蒙古の碑)、側・背面 (鎌倉時代中期 弘安五年 1282年)

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仙台大神宮(せんだい おおじんぐう)拝殿

もと仙台藩家老 茂庭周防 屋敷跡に明治14年(1881)に創建された。

 板碑(いたび)

*JR仙台駅前から市バス835・X835系統に乗車、「片平一丁目検察庁前バス停」下車、すぐ。

(撮影:平成26年4月9日)