伝 慶芳(けいほう)上人墓 五重石塔

 伝 慶芳上人墓(でんけいほうしょうにんぼ)(兵庫県神崎郡福崎町西田原752)

  神積寺(じんしゃくじ)の開祖 慶芳上人(けいほうしょうにん)の墓と伝えられている五重石塔

伝 慶芳上人墓五重石塔(県指定文化財、鎌倉時代中期、凝灰岩、高さ 241Cm)

初層軸部正面(東面)、薬師如来の種子「バイ」を浅く薬研彫する
神積寺本堂より、南西 約300mに位置する丘上の廟所に立っている 初層軸部 南面、大日如来の種子「バン」を浅く薬研彫する

屋根の軒反や全体の印象が、姫路市安富町の今念寺塔(鎌倉時代中期 弘安三年 1280年)によく似ている。今念寺塔は、相輪を欠失している為、本石塔は貴重。

初層 屋根

屋根は、軒口が厚く、緩やかに反り、端は垂直に切られている

初層軸部背面 (西面)、阿弥陀如来の種子「キリーク」を浅く薬研彫する
初層軸部北面、この面は無地で何も刻まれていない 石塔は、倒壊防止の仮補修中で、早期の本修理が望まれる

初層軸部は縦長で、顕教四仏の種子が刻まれているが、南面は 釈迦如来を大日如来に置き換え、北面の弥勒は刻まれていない

基 礎

四面とも無地で刻銘はない

相輪は下から蓮弁を刻んだ伏鉢、請花、背の低い九輪で、上部を欠失する。軸部は、各層屋根の上部に、上層の軸部をつくりだす形式

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伝 慶芳上人 廟

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*中国ハイウェイバス(JRバス・神姫バス) 「福崎インター バス停」下車 徒歩 約35分。地元の福崎巡回バス 「大門バス停」下車 徒歩 約13分。

(撮影:平成22年8月3日)