今念寺(こんねんじ)五重石塔

 今念寺(こんねんじ)(兵庫県姫路市安富町名坂204)

今念寺五重石塔(県指定文化財、鎌倉時代中期 弘安三年 1280年、凝灰岩、高さ 191Cm)

五層部、上の相輪を欠き、小五輪塔の風・空輪を後補する
石塔は、本堂の向かって左の小道を少し登った墓地に立っている 三層部、層数が少ない為、各軸部の背は高い

初層、軸部正面

二重円光背を彫りくぼめ、蓮華座上に定印を結ぶ阿弥陀如来を半肉彫りする

初層軸部の向かって左面は、月輪内蓮華座上に勢至の種子「サク」を刻む 初層軸部右面は、月輪内蓮華座上に観音の種子「サ」を薬研彫りする

正面の阿弥陀、左面の勢至、右面の観音、この三面で阿弥陀三尊とする。浄土信仰専一の層塔が現れた

初層軸部、背面

「弘安三年(1280)庚辰二月日、造立願主沙弥成仏」の刻銘がある

初層軸部に阿弥陀三尊を刻んだ浄土信仰専一の石塔 初層軸部正面、阿弥陀如来坐像

初層屋根

屋根は厚く、軒の出もやや少ない。端は垂直に切られている

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鎌倉時代中期 弘安三年(1280)の紀年名があり、在銘層塔では兵庫県下で一番古い

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*中国ハイウェイバス(JRバス・神姫バス) 「安富バス停」下車、西北方向へ徒歩 約15分

(撮影:平成20年12月16日)