山上碑(やまのうえひ)(群馬県高崎市山名町2104)
金井沢碑(かないざわひ)と多胡碑(たごひ)を併せて、上野三碑と呼ばれる。天武十年(681年)の銘があり、日本最古級の石碑。
山上碑 (国特別史跡、奈良時代前期 天武十年 681年、輝石安山岩、高さ 120Cm 幅 50Cm 厚さ 50Cm)
輝石安山岩の表面に53字の文字が刻まれている。放光寺の僧 長利(ちょうり)が母の黒売刀自(くろめとじ)の為に、系譜を記した石碑である。
山上碑(やまのうえひ) 銘文 | 山上碑 銘文 (現地説明版 部分) |
山上碑 銘文 (現地説明版 部分)
銘文現代語 訳 (現地説明版 部分) | 刻銘:「辛巳歳(681)集(十)月三日」 |
佐野三家(さのさんけ)は、佐野(現:高崎市佐野地区)にあったヤマト政権の直接支配地。 健守命(たけもりのみこと)は、佐野三家の始祖。
山上碑(やまのうえひ)の銘文
山上碑、正面 | 山上碑、背面 |
山上碑の碑文は、僧 長利によって天武十年(681)に書かれている。このことは、この土地に仏教が浸透していたことを示している。
山上碑 (向かって右側面)
指定 | 名称 | 制作年 | 石質 | 高さ(Cm) | 所在地 | 備考 | |
山上碑(やまのうえひ) | 天武十年(681年) | 輝石安山岩 | 120 | 群馬県高崎市山名町 | 墓碑 | ||
多胡碑(たごひ) | 和銅四年(723年) | 砂岩 | 152.5 | 群馬県高崎市吉井町 | 記念碑 | ||
金井沢碑(かないざわひ) | 神亀三年(726年) | 輝石安山岩 | 110 | 群馬県高崎市山名町 | 誓願碑 |
上野三碑(奈良時代の石碑) 一覧
山上碑に隣接する古墳は、山上碑より数十年古いため、もともと僧 長利の母(黒売刀自)の父の墓として造られ、後に黒売刀自を追葬したものと考えられている。
山上碑(やまのうえひ)、収蔵庫
*上信電鉄「西山名駅」下車、北北西方向へ徒歩 約15分。
(撮影:平成28年10月15日)