能勢町の石造美術(5) 名月峠の三石塔

 名月峠(大阪府豊能郡能勢町名月峠)

名月峠三石塔(中央に宝篋印塔一基と脇に五輪塔二基)

伝説では、能勢の領主 蔵人(くろうど)源家包(いえかね)に嫁した美貌の名月姫に、平清盛が京に来るように命じた。

明月姫は能勢から福原京へ行く途中の名月峠で自害した。三石塔の中央は名月姫、右は父の三松国春、左が夫の家包の墓と言い伝える

名月峠 宝篋印塔(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 169Cm)

塔身は、蓮座上に月輪を刻み金剛界四仏を刻む(ウーン:阿シュク)
能勢地区で一番の宝篋印塔。相輪のと隅飾の一部を欠くがほぼ完存 塔身の金剛界四仏(アク:不空成就)

笠は上六段、下二段、隅飾は二弧輪郭付で内部に散蓮華一片を浮彫にしている

塔身の金剛界四仏(キリーク:阿弥陀)
塔身の金剛界四仏(タラーク:宝生) 隅飾内部に刻まれた近江文様の散蓮華一片は、近江にもなく珍しい

基礎は上二段、側面は四面とも輪郭付で、内に形の美しい格狭間を刻んでいる

  名月峠 五輪塔

向かって左側の五輪塔(名月姫の夫の墓と伝える・室町時代初期) 向かって右側の五輪塔(名月姫の父の墓と伝える・室町時代初期)

向かって左側の五輪塔(室町時代初期、花崗岩、高さ 145Cm)

  

名月峠 三石塔

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向かって右側の五輪塔(室町時代初期、花崗岩、高さ 145Cm)

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*能勢電鉄 山下駅より阪急バス 口山内方面行きバス乗車 「名月峠バス停」下車、または「森上バス停」下車 東へ2.5Km

(撮影:平成19年9月29日)