五流尊滝院(ごりゅうそんりゅういん)(岡山県倉敷市林953)
この地は、熊野五流の修験地として栄えた。明治の神仏分離に際して五流は天台の寺院となった
五流尊滝院石造宝塔(重要文化財、鎌倉時代中期 仁治元年 1240年、花崗岩、高さ 375Cm)
笠石の反りは鎌倉中期風、裏に垂木型を彫る。露盤は二区格狭間が入る | ||
相輪の宝珠・水煙・請花は後補。笠石の軒には、風鐸をつるした穴がある | 首部の下段に、向かい合う飛天の像が刻まれている |
覚仁・頼仁両親王(五流尊滝院中興)が父 後鳥羽上皇の一周忌にあたる仁治元年(1200)に供養塔として、この宝塔を建てた
基礎の側面は、二区格狭間(背面のみ三区) | ||
側面を三区にした重厚な壇上積基壇 | 塔身に、しめ縄をはり、神秘的な雰囲気がある |
塔身正面に仏坐像が、背面にに不動明王の種子が刻まれていたというが剥離が激しくて見えない
応仁の乱に火災に遭い塔身が剥離しているが、周りの風景とあいまって独特の雰囲気を醸し出している
五流尊滝院三重塔(県指定文化財、江戸時代 文政三年 1820年、本瓦葺、高さ 21.5m)
石造宝塔紀年順 | 日木山(ひきやま)宝塔 南塔(鎌倉時代中期) | 石造 宝塔-紀年順-目次 |
*JR倉敷駅より児島方面行き下電バス乗車、「林バス停」下車 徒歩7分。鳥居をくぐって突き当たり、左側が三重塔、右側の駐車場の方へ入り、すぐ左側奥に石造宝塔がある。
(撮影:平成19年8月13日)