宝山寺(ほうざんじ)十三重石塔

 宝山寺(ほうざんじ)(奈良県生駒市門前町1-1)

 宝山寺(ほうざんじ)十三重石塔(南門の南、庭園奥)

  鎌倉時代後期の秀作で美しい姿をみせている

十三重石塔(鎌倉時代後期、花崗岩、総高 約500Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子をを薬研彫りする(ウーン:阿シュク)
逓減率は比較的大きく、上層にかけて屋根の幅が狭くなる 月輪内に大きく薬研彫りされた金剛界四仏の種子(アク:不空成就)

屋根の反りはゆるく隅で少し反る。軒下に一重の垂木型を作る

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀)
塔身、金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生) 相輪は完備している(上から、宝珠・請花・水煙・九輪・請花・伏鉢)

 宝山寺(ほうざんじ)十三重石塔(般若窟手前)

 奈良県史 第七巻 石造美術 (清水俊明 著・名著出版)の写真と解説によく似ているため弘安五年(1283)の十三重石塔とした。

 但し、般若窟(禁足地)上にあるとのことだが入口近くにあった。

十三重石塔(鎌倉時代中期 弘安五年 1282年、花崗岩、高さ 十三層まで360Cm)

基礎東面に弘安五年(1282年)と思われる刻銘がある
初層、塔身は天和二年(1682)の再建。相輪も後補 基礎南面に江戸時代初期(天和二年 1682年)の追刻がある

般若窟の崖に据えられていた石造宝塔

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宝山寺本堂

向かって左奥上に見えている岩壁が般若窟

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*近鉄奈良線「生駒駅」下車、ケーブル「鳥居前」からケーブルカーに乗り「宝山寺」下車、徒歩約10分

(撮影:平成20年1月14日)