栄山寺(えいさんじ)石造七重塔

 栄山寺(えいさんじ)(奈良県五條市小島503)

  創建は古く奈良時代の養老三年(719)に、藤原武智麻呂が薬師仏を安置して堂宇を建立したのに始まる古刹。寺院は史蹟に指定されている

栄山寺石造七重塔(重要文化財、鎌倉時代前期、凝灰岩、高さ 360Cm)

初層塔身北面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就)
七重石塔は、塔之堂(大日堂)の前、低い基礎上に立っている 初層塔身東面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:阿閦如来)

初層、二層屋根

屋根の軒は厚く真反(しんぞり)風の反りを見せている

初層塔身南面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(タラーク:宝生如来)
初層塔身西面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀如来) 梵字の書風と材質の保存状況から鎌倉時代前期の作と考えられている

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相輪は完存し、下から伏鉢、請花、九輪は七輪で珍しい。七輪の上は、水煙を刻出し、竜車、宝珠と続く

栄山寺梵鐘(国宝、平安時代中期 延喜十七年 917年、高さ 157.4Cm 口径 89Cm)

旧 山城国 道澄寺の梵鐘で、菅原道真の撰、小野道風の書と伝える陽鋳の銘文がある

栄山寺八角円堂(国宝、奈良時代後期、本瓦葺)

天平宝字年間(757~765)に藤原仲麻呂により造営されたと伝える。屋根は地垂木・飛えん垂木で二軒をつくり、屋頂に石製の宝珠露盤をのせる。

明治44年の修理以前は、茅葺屋根。組物は平三斗(ひらみつど)で実肘木(さねひじき)をのせ、中備えは間斗束。側柱(がわばしら)は八角

 栄山寺(えいざんじ)石燈籠                                 石仏と石塔!

栄山寺八角円堂 内の薬師如来坐像(重要文化財)

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*JR和歌山線「五条駅」下車、奈良交通バスに五条駅もしくは五條バスセンターから乗車「栄山寺前」下車。バスは便が少ない。JR五条駅から徒歩30分

(撮影:平成16年6月6日、平成20年9月30日)