鹿嶋神社(かしまじんじゃ)(宮城県大崎市古川引田字鹿島89)
身部に長方形枠線を入れた板碑形で、金剛界大日種子を主尊とする。鎌倉時代後期 文保三年(1319)の紀年銘がある。
鹿嶋神社 金剛界大日種子石塔婆 (鎌倉時代後期 文保三年 1319年、デイサイト、高さ 94Cm 幅 53Cm)
境内に立つ石塔婆群、奥から二基目に立つ。頭部山形に荒く整形、身部は長方形枠線内に金剛界大日種子「バン」を蓮座上に刻む。 |
肉眼では、よく見えないが蓮座の両側に紀年銘、願文を刻んでいるものと思われる。石材は、火山岩の一種「デイサイト」を使用。
板碑、頭部
頭部は、山形に荒く整形する。
身部、蓮座上に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む。 | 時代は、少し下がるが青森県深浦町の関石塔婆に似ている。 |
石塔婆、下部
蓮座の横に「文保三年(1319)五月八日」の紀年銘がある。
尚、文保三年(1319)は、四月二十七日迄で、文保三年五月八日は、改元され元応元年になる。
鹿嶋神社(かしまじんじゃ)(宮城県大崎市古川引田字鹿島89)
阿弥陀三尊を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後期 正和二年(1313)の紀年銘がある。
鹿嶋神社 阿弥陀三尊種子石塔婆 (鎌倉時代後期 正和二年 1313年、デイサイト、高さ 69Cm 幅 21.5Cm)
境内に立つ石塔婆群、手前から二基目に立つ。角塔婆に似た形状で、碑面の正面上部に阿弥陀三尊種子を月輪内に刻む。 |
下方中央に「正和二年(1313)二月十日」の紀年銘がある。石材は、火山岩の一種「デイサイト」を使用。
石塔婆上方、阿弥陀三尊種子 | 刻銘:「正和二年(1313)二月」 |
阿弥陀三尊は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を月輪内に刻む。
鹿嶋神社 小石塔婆群
鹿嶋神社 (かしまじんじゃ)
*JR陸羽東線 古川駅前からミヤコーバス高倉線 中新田行きに乗車、「堀込バス停」下車、北東方向へ 約500m。
(撮影:平成26年4月15日)