専称廃寺跡(せんしょうはいじあと)(菅原神社)(宮城県石巻市湊字鹿妻山)
「専称寺二代」の刻銘がある名号石塔婆で、南北朝時代中期 貞治五年(1366)の紀年銘がある。
専称廃寺跡 名号石塔婆 (南北朝時代中期 貞治五年 1366年、粘板岩、高さ 85Cm 幅 45Cm 厚さ 7Cm)
中央に行書体で大きく「南無阿弥陀佛」の六字名号、左右に「専称寺二代」の文字と「貞治五年(1366)」の紀年銘を刻む。
六字名号:「南無阿弥陀佛」 | 専称寺の二代住職を表す「専称寺二代」の文字。 |
石塔婆、下方の刻銘
六字名号を挟んで、向って右側に「専称寺二代」、左側に「貞治五年(1366)、十一月、十六日」と刻んでいる。
専称寺という寺院が確実に存在していたことを物語っている。
碑面 紀年銘
刻銘:「貞治五年(1366)、十一月、十六日」
専称廃寺跡(せんしょうはいじあと)(菅原神社)(宮城県石巻市湊字鹿妻山)
「専称寺四代」の刻銘がある名号石塔婆で、室町時代前期 応永二十七年(1420)の紀年銘がある。
専称廃寺跡 名号石塔婆 (室町時代前期 応永二十七年 1420年、粘板岩、高さ 142Cm 幅 32Cm 厚さ 20Cm)
角塔婆の様な形状で向って左側上部を欠損する。身部は、中央に六字名号、下方左右に「専称寺四代 覚阿弥陀仏位」の文字と紀年銘を刻む。
専称寺四代住職 の阿弥陀仏号を刻む時宗の碑。 | 六字名号:「南無阿弥陀佛」 |
石塔婆、下方の刻銘
下方の、向って右側に「専称寺四代 覚阿弥陀仏位」、左側に「應永廿七年(1420)九月十日」と刻んでいる。
専称寺四代住職 覚阿弥陀仏の法号が刻まれた碑で、室町時代前期 応永二十七年(1420)の九月十日に造立された。
石塔婆、下方の刻銘 | 刻銘:「應永廿七年(1420)」 |
専称廃寺跡に残る名号碑は、十年後の永享二年(1430)銘を最後に姿を消す。
刻銘:「専称寺四代」 | 刻銘:「覚阿弥陀佛 位」 |
専称廃寺跡(菅原神社)石塔婆群
向って右端付近に「専称寺二代」銘、左端付近に「専称寺四代」銘 名号石塔婆が立っている。
専称寺は、かつて葛西氏の菩提所とされていたが、現在は否定されている。
*JR石巻線 「渡波(わたのは)駅」下車、北西方向へ徒歩 約2.3Km。
(撮影:平成26年4月10日)