倉ノ迫(くらのはざま)石塔婆群(宮城県石巻市東福田字小枝)
「三年忌」に造立されたもので、鎌倉時代末期 正慶二年(北朝・1333)の紀年銘がある。
倉ノ迫(くらのはざま)題目石塔婆(鎌倉時代後期 正慶二年 1333年、粘板岩、高さ 90Cm 幅 23Cm 厚さ 9Cm) |
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石塔婆は、身部中央に「南無妙法蓮華経」の題目、その左右に造立趣旨、下方に紀年銘を刻む。 |
刻銘は、題目の左右に「右志者為慈、父第参年也」、下方に「正慶二年(1333)二月廿八日、敬白」と刻む。
三年忌にあたる鎌倉時代末期 正慶二年(1333)二月二十八日に、亡き父の往生を願って造立された。
刻銘:「父第参年」 | 刻銘:「正慶二年(1333)二月」 |
倉ノ迫(くらのはざま)石塔婆群(宮城県石巻市東福田字小枝)
線刻五輪塔の各輪に「妙・法・蓮・華・経」の五字題目を刻んだもので、祈願・礼拝の本尊として造立されたとみられている。
倉ノ迫(くらのはざま)線刻五輪塔形 題目石塔婆(鎌倉末期~南北朝時代前期、粘板岩、高さ 70Cm 幅 43Cm 厚さ 7Cm)
五輪塔部
五輪塔の空・風・火・水・地輪に「妙・法・蓮・華・経」の五字題目を刻んでいる。
本石塔婆は、紀年銘がある同型のものと比較から鎌倉時代末期から南北朝時代初期のものとみられている。
五輪塔は、平安時代後期に密教系の塔としてあらわれたたが、宗派を超えて流行した。
刻銘は、各輪に五輪塔特有の四門の梵字を刻むものが多い。また、各輪に六字名号を刻んだものもある。
倉ノ迫(くらのはざま)石塔婆群(宮城県石巻市東福田字小枝)
倉ノ迫(くらのはざま)線刻五輪塔形 題目石塔婆(鎌倉末期~南北朝時代前期、粘板岩、高さ 58Cm 幅 42Cm 厚さ 6Cm)
線刻五輪塔の各輪に「妙・法・蓮・華・経」の五字題目を刻んだもので、空・風・火輪の部分を欠損する。
倉ノ迫(くらのはざま)石塔婆群(宮城県石巻市東福田字小枝)
線刻五輪塔の各輪に「妙・法・蓮・華・経」の五字題目を刻んだもので、地輪が方形に近く上記二基より、やや新しいもとされている。
倉ノ迫(くらのはざま)線刻五輪塔形 題目石塔婆(推定:南北朝時代前期、粘板岩、高さ 90Cm 幅 52Cm 厚さ 7Cm)
石塔婆は、五輪塔の各輪に「妙・法・蓮・華・経」の五字題目を刻み、日蓮宗の本尊として礼拝されたとみられている。 |
倉ノ迫(くらのはざま)石塔婆群 (部分)
*JR石巻駅からミヤコ―バス石巻専修大学線 飯野川行きに乗車、倉の迫バス停下車、すぐ。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。
(撮影:平成26年4月12日)