太郎生(たろう)胎蔵界大日種子自然石塔婆

 太郎生(たろう)梵字石仏 (三重県津市美杉町太郎生)

  美杉型の梵字石仏で、小屋谷(こやだに)梵字石仏と同様、石塔婆保護の石造構造物内に安置されている。

太郎生(たろう)胎蔵界大日自然石塔婆(梵字石仏) (鎌倉時代中期、凝灰岩、高さ 116Cm 幅 75Cm)

大洞石の表面に胎蔵界大日の種子を刻んだ石塔婆で、江戸時代 石塔婆保護の為に作られた石の構造物内に安置されている。

石塔婆、頭部

頭部は、山形に荒仕上げを施す。

石塔婆、身部上方

月輪内に大きく胎蔵界大日如来の種子「アン」を刻む。

石塔婆、身部下方

蓮華座が刻まれていたと思われる。摩耗・風化が激しく不明。

左側石柱、刻銘:「処徳最高上窃々一行」 右側石柱、刻銘:「願行甚深直下流碧漂」

石塔婆保護、前面の石柱

刻銘全文:「願行甚深直下流碧漂、処徳最高上窃々一行」

石塔婆保護、笠石

 美杉型梵字石仏一覧

指定 名       称 制  作  年 所    在    地
  鎌倉時代中期
真福院(しんぷくいん)大日種子自然石塔婆      弘長元年(1261年) 三重県津市美杉町三多気204
小屋谷(こやだに)胎蔵界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 奈良県宇陀郡御杖村神末小屋谷
真福院(しんぷくいん)阿弥陀三尊・地蔵三尊種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 三重県津市美杉町三多気204
真福院(しんぷくいん)胎蔵界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 三重県津市美杉町三多気204
太郎生(たろう)胎蔵界大日種子自然石塔婆    鎌倉時代中期 三重県津市美杉町太郎生
春日(かすが)大日種子自然石塔婆(梵字石仏)     鎌倉時代中期 奈良県宇陀市大宇陀区春日
  鎌倉時代後期
国津(くにつ)神社 阿弥陀種子自然石塔婆       鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生
真福院(しんぷくいん)金剛界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代後期 三重県津市美杉町三多気204
日神(ひかわ)不動院 阿弥陀三尊種子自然石塔婆 鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生5139
西法寺(さいほうじ)阿弥陀種子自然石塔婆    鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生4060
日神(ひかわ)不動院 金剛界大日種子自然石塔婆.        鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生5139

 西法寺(さいほうじ)阿弥陀種子自然石塔婆                 石仏と石塔-目次!

太郎生(たろう)胎蔵界大日自然石塔婆(梵字石仏) (鎌倉時代中期)

江戸時代初期以降、曹洞宗の僧による伝道が活発に行われ、古い石仏を保護したという。

 板碑(いたび)

*近鉄大阪線 名張駅西口から三交バス 敷津行きに乗車、「萩原バス停」下車、バス道を約400m北方向に引き返すと左手側土手の一段高い所に立っている。

(撮影:平成25年9月27日)