蔵持(くらもち)春日神社 十三重石塔

 蔵持(くらもち)春日神社(三重県名張市蔵持町原出376)

蔵持春日神社十三重石塔(重要美術品、室町時代中期 寛正四年 1463年、凝灰岩、高さ 約280Cm)

初層軸部(正面)、高さ 約30Cm,幅 37Cmのやや横長
十三重石塔は、鳥居をくぐった奥の正面に立っている 初層軸部(向かって左面)、三面に刻銘があるがセメントで塗り潰されている

屋根の軒反(のきぞり)は、おだやかで力強さはない。軒裏に一段の垂木型を刻出する

初層軸部(背面)、セメント埋めは明治の廃仏毀釈によるものと考えられている
初層軸部(向かって右面)、この面のみ刻銘はない 石塔は、数が少ない室町時代のもので 寛正四年(1463)の銘がある

春日神社の社伝は詳らかでなく、この塔も村内の寺跡(現蔵持保育所付近)にあったものを近世になって、ここに移転したと伝えられている(現地説明板)

基  礎

左面に「寛正四年(1463)癸未七月十六日」の刻銘が入る

屋根石は、当初の一層目は欠失する。現在の一層目から七層目までが当初の屋根石で、後は後世の補作(色も赤みがかった色になっている)

切石の基壇と基礎の間に、後補の五輪塔複弁反花座を入れている

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蔵 持 春 日 神 社

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*近鉄大阪線 「桔梗が丘駅」下車 南西方向へ 徒歩 約9分。

(撮影:平成21年8月15日)