宇治浮島(うじうきしま)十三重石塔

 宇治浮島(うじうきしま)十三重石塔(京都府宇治市宇治塔ノ川)

 宇治川の中洲に立つ日本最大の古石塔。西大寺の高僧 叡尊(えいそん)により建立された

宇治浮島十三重石塔(重要文化財、鎌倉時代中期 弘安九年 1286年、花崗岩、高さ 15.2m)

初層軸部東面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:阿閦如来)
十三重石塔は、宇治川の「塔の島」に建っている 初層軸部南面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(タラーク:宝生如来)

初層軸部の金剛界四仏の薬研彫りは、雄大で 実に美しく、日本一の高さを誇るこの古塔にふさわしい

屋根の軒は厚く、反りも美しい。第一重の裏にのみ薄く垂木型が刻まれている

塔身軸部西面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀如来)
塔身軸部北面、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就) 宇治橋の架け替えに際し、十三重石塔もあわせて造立された

十三重石塔基礎 北面

基礎北面には、1000字を越える長文の刻銘があり、宇治架橋の歴史から西大寺の叡尊が橋を再興するにあたる建塔について記されている

基礎南面には、慶安三年(1650)再興時の追刻銘がある
石塔は西大寺の高僧 叡尊により建立され、弘安九年に完成した 相輪と九層目の屋根は、明治四十一年(1908)の再興の時に新しく補った

  

石塔は、宇治川の漁業禁止と宇治橋供養のため建立され、塔の下には漁具などが埋められたという

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宇 治 神 社

本殿(鎌倉時代初期)は、三間社流れ造り、桧皮葺の建物で重要文化財に指定されている

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*京阪電鉄宇治駅 下車徒歩6分、・JR宇治駅下車 徒歩13分

(撮影:平成17年6月12日、平成20年7月31日)