清盛塚(きよもりづか)(兵庫県神戸市兵庫区切戸町)
清盛塚十三重石塔(県指定文化財、鎌倉時代中期 弘安九年 1286年、花崗岩、相輪を除く高さ 850Cm)
屋根の軒は厚く 、軒反も時代を反映して強く反る | ||
大正十二年の移転調査により、墳墓でなく供養塔であることがわかった | 塔身・基礎は四面とも無地で、基礎の南面に紀年銘がある |
基礎南面の両端に「弘安九年(1286) 二月日」の刻銘がある
一遍聖絵や江戸後期の絵に、この石塔の姿が載っている | 相輪は新しく、後補されたもの |
弘安八年(1285)八月十三日、西大寺の僧 叡尊は、播磨一乗寺からの帰り兵庫津近辺で972人の菩薩戒を授け、1700人の遊女に「毎月持戒」を授けた
翌日、叡尊(えいぞん)は「石塔供養」を行っている。その石塔が、完成前のこの塔であった可能性が高いといわれている。
屋根の軒反(のきぞり)が力強い
土地では清盛を大恩人とし、清盛講ができ毎年盛大な供養を行った | 平 清盛 像(柳原義達 作、昭和47年建立) |
大正十二年の調査時に高さ 850Cm、初層方145Cm 高さ 36Cm、最上層方88Cm 高さ 42Cmと実測されている
琵琶塚
琵琶塚は、もとは前方後円墳でその形から琵琶塚と呼ばれていた。大正十二年の道路格調に伴い清盛塚と同じくここに移転した
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*JR東海道本線「兵庫駅」下車、徒歩 約10分
(撮影:平成20年2月11日、平成21年8月7日)