神殿神社(しんでんじんじゃ)十三重石塔

 新殿神社(しんでんじんじゃ)十三重石塔(京都府相楽郡精華町山田医王子3)

  室町時代の数少ない在銘層塔で、室町時代中期 延徳三年(1491)の刻銘がある。

新殿神社十三重石塔(重要文化財、室町時代中期 延徳三年 1491年、花崗岩、高さ 約390Cm)

初層軸部(西面)、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に坐す四方仏を刻む
石塔は、参道を登った右手側、神社境内の手前に立つ 軸部北面、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏坐像を半肉彫りする

初層・二層屋根

軒口薄く、軒反(のきぞり)も弱い。軒裏に一重の垂木型をつくる

軸部東面、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏坐像を半肉彫りする
軸部南面、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に四方仏坐像を半肉彫りする 相輪は、上部を欠いている。石塔は、室町時代の代表する石造層塔

初層軸部の四方仏は、鎌倉時代の様な力強さや芸術性に欠け、退化した形になっている。

基礎 東面

刻銘:「延徳三年(1491)辛亥十一月十六日、西念、真照」

室町時代の数少ない在銘石塔で、室町時代中期 延徳三年(1491)の刻銘がある

基礎南面「三界万霊」と七人の法名を刻む
屋根の逓減が少なく、二層からの軸部も背が低く伸びやかさに欠く 基礎西面「百万遍念仏」と十三人の法名を刻む

基礎西面に「百万遍念仏」と刻まれ、百万遍念仏供養のため、講衆により造立されたことがわかる。北面にも、法名があるが摩耗して詳細は不明。

神殿神社(しんでんじんじゃ)拝殿

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新殿神社入口の鳥居

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*近鉄京都線「山田川駅」下車、西北方向へ徒歩 約6分。

(撮影:平成19年6月16日、平成23年1月14日)