和束弥勒(わづかみろく)磨崖仏

 和束弥勒(わづかみろく)磨崖仏(京都府相楽郡和束町白栖備中平)

  加茂から信楽に向う街道の和束川北岸にある。むかしは鷲峰山(じゅうぶさん)金胎寺に至る参道にあたり、行場であったとつたえる

和束弥勒磨崖仏(鎌倉時代後期 正安二年 1300年、花崗岩、高さ 330Cm)

高さ・幅 約500Cm の巨岩に二重光背型を 約 20Cm彫りくぼめ、高さ 330Cmの弥勒立像を半肉彫りする

弥勒菩薩は、釈迦入滅後五十六億七千万年後に兜率天より下生し、竜樹樹下の三回説法で計二百八十二億人を済度するという

右手をあげて施無畏印、左手下げ与願印。掌(てのひら)は表で釈迦と同じ印相をとっている。衣文もスムーズに流れ美しい

りっぱな鼻にきりりとした口元。お顔を部分的に写したなかで一番 印象が深かった

向かって右側の岩肌に刻銘がある(右写真)。僧 実専が願主となり尼法阿とその子万寿丸等が、弥勒に済度されることを願った

刻銘:「為尼法阿、同子万寿丸、僧実専等、往生仏国、奉彫之、願主実専、正安二年(1300)四月日、当釈迦牟尼仏滅度之後、二千二百余歳比

足下に覆輪つき単弁の蓮華座を線刻する

 撰原峠(えりはらとうげ)地蔵石仏                      石仏と石塔!

弥勒磨崖仏近辺 和束町の茶畑

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*JR加茂駅より奈良交通バス和束町小杉行きに乗車、「和束長井バス停」下車 西へ 約500m

(撮影:平成20年3月5日・平成16年11月7日)