京都 大原の里-1

 大原の地は、昔から魚山(ぎょざん)と呼ばれ大原寺(だいげんじ)とも号する。大原の名称もここからきているといわれる。声明(しょうみょう)の発祥の地。

 三千院をはじめとして、往生極楽院・来迎院・勝林院・融通念仏寺などの諸寺院を総称して魚山・大原寺と呼ばれている。念仏聖による浄土信仰の聖地。

大原阿弥陀石仏

 三千院(さんぜんいん)(京都市左京区大原来迎院町540)

 三千院は、魚山の本坊で、延暦寺の別院。最澄が比叡山に根本中堂を営んだとき、東塔に一宇を建てたのが始まりといわれる

大原 阿弥陀石仏(鎌倉時代中期、花崗岩、高さ225Cm)

京都市で最古の石仏、格調が高く美しい。木彫の手法で彫られており、二重光背の背後は自然石のまま残す。定印の阿弥陀石仏

阿弥陀石仏は三千院の境内にある

三 千 院 御 殿 門

来迎院 三重石塔

 来迎院(らいごういん)(京都市左京区大原来迎院町537)

 比叡山延暦寺の別院で、声明の根元地といわれ、良忍により天仁二年(1109)に建立された

来迎院 三重石塔(重要文化財、鎌倉時代中期、花崗岩、高さ282Cm)

初層軸部以上が完存している。当寺を開山した良忍上人の御廟所になる。鎌倉後期式層塔が完成する一歩手前の様式といわれている

来迎院へは、三千院の南側の道を東呂川(ろがわ)に沿って東へ約300m登る

向かって左から、不動明王、弥陀如来(重文)、薬師如来(重文)、釈迦如来(重文)、毘沙門天

五体とも藤原時代の木造漆箔寄木造

 大原の里-2(大長瀬宝篋印塔、惟喬親王墓、花尻橋阿弥陀石仏)         石仏と石塔-目次!

三千院 境内の紅葉 (平成20年11月25日撮影)

 石  仏-紀年順-目次

層塔紀年順  永昌寺(えいしょうじ)十三重石塔(鎌倉時代中期)  石造層塔-紀年順-目次

*JR京都駅よりバスターミナル「C3のりば」より17号または18号系統「大原」行き、終点下車、東へ約600m

(撮影:平成19年4月21日)