大河内山荘(おおこおちさんそう)石造宝塔

 大河内山荘(おおこおちさんそう)(京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町8)

  時代劇の映画スター、大河内傳次郎(1898~1962)が私費を注ぎ込み、約30年かけてつくった庭園に、近江の古塔が立っている。

大河内山荘(おおこおちさんそう)石造宝塔(鎌倉時代中期、花崗岩、高さ 256Cm)

宝塔は、山荘の北側にある大乗閣の庭、北東隅に立っている 相輪は、下から伏鉢、請花、九輪、請花、五輪塔の風輪的請花、宝珠

石造宝塔 笠

笠は頂部に二区格狭間入りの露盤、降棟は帯状につくる。軒口は厚く、ゆるやかに反っている。軒下に三段の垂木型を刻出する

塔身軸部は、正面のみ定印の阿弥陀坐像を半肉彫りする 塔身首部は、別石でつくり、撫で肩の形、側面は無地

石造宝塔 基礎

基礎は背が低く、側面は輪郭を巻き、正面は蓮華座上に坐す二体の仏像を刻み、

その間と左右に蕾の一茎蓮花を陽刻する。残り三面は格狭間内に三茎蓮を刻む

  大河内山荘(おおこおちさんそう)石仏

定印の阿弥陀坐像(持仏堂の前) 来迎印の阿弥陀立像(中門の右側)

大河内山荘 中門

  大河内山荘(おおこおちさんそう)五重石塔

初層屋根、軒口厚く、緩やかに反る。軒下に一重の垂木型
大河内山荘 五重石塔(相輪は後補 基礎は壇上積式で、四面とも鎌倉時代風 格狭間をつくる

庭園の山頂から見る京都市内、正面に比叡山が見える

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庭園の通路に、隙間なく敷かれた、種類の異なる小石 庭園の織部燈籠

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*JR山陰本線「嵯峨嵐山駅」下車 徒歩約18分。京福嵐山本線「嵐山駅」下車 徒歩 約15分。阪急「嵐山駅」下車 徒歩 約30分。入山料 1,000円。

(撮影:平成21年12月22日)