長円寺(ちょうえんじ)阿弥陀三尊種子板碑(兵庫県加西市福居328)
この地方に特有の石棺材を転用した板碑で、阿弥陀三尊種子を主尊とする。紀年銘はないが、彫りの特徴 等から室町時代前期の造立と推定されている。
長円寺(ちょうえんじ)阿弥陀三尊種子板碑(市指定文化財、室町時代前期 、凝灰岩、高さ 142Cm 幅 86Cm)
本堂裏手に小石塔群と共に立つ。地元産 高室石(凝灰岩)の石棺 部材を流用し、板碑中央に阿弥陀三尊種子を刻む。 |
板碑 頭部
頂部を山形に加工、下の二条線及び身部の輪郭は刻まない。
身部上方「阿弥陀三尊種子」、丸みを帯びた彫り口で刻む。 | 身部下方の刻銘:「宥盛逆修」 |
阿弥陀三尊種子は、上方に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。
板碑 下方
板碑は紀年銘がなく、下方中央に「宥盛逆修」の刻銘がある。
( 僧 宥盛の逆修供養の為、造立されている。)
板碑、側・背面 | 隣の板碑形、身部を舟形に彫りくぼめ、阿弥陀立像を半肉彫りする。 |
板碑 背面
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長円寺(ちょうえんじ)(天台宗)
長円寺は、奈良時代前期 白雉元年(650) 法道仙人の開基と伝える。
平安時代中期 正暦元年(990)に法華山一乗寺の僧長円上人により再興され、名を長円寺と改めた。
*北条鉄道「北条駅」 下車 西方向へ直線距離で 約2Km。北条駅構内の観光案内所で、レンタサイクルが利用できる。
(撮影:平成25年8月4日)