如法寺（にょほうじ）（福島県郡山市堂前町4-24）

　　笠塔婆（重文）は、鎌倉時代前期 承元二年（1208）の在銘作品で、極めて貴重なもの。

如法寺 石造笠塔婆（重要文化財、鎌倉時代前期 承元二年 1208年、凝灰岩、高さ 220Cm)

境内西方、近代的なガラス張りの小堂に展示されている。塔身上方は、蓮華座上に坐す定印の阿弥陀如来、下方に願文と紀年銘を刻む

塔身背面に梵字で胎蔵界中台八葉院の曼荼羅、左側面に不動明王の種子、不動経 四句の偈が刻まれている。

不動経 四句の偈：「一持秘密呪（いちじひみつじゅ）、生生而加護（しょうしょうにかご）、奉仕修行者（ぶじしゅぎょうしゃ）、猶如簿枷梵（ゆにょばぎゃぼん）」

［ ひとたび秘密呪を持すれば、生生よく加護されん。奉仕（ぶじ）修行すれば、なお簿枷梵（みほとけ）のごとくならん ］

笠

方形の笠は、四隅で強く反る。笠上に宝珠を載せる

塔身 下部
刻銘：「右志者、為慈父也、承元二年（1208）大歳、戊申八月十一日、施主華慶造立」		刻銘（拡大）：承元二年（1208）
		大歳、戊申八月十一日
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塔身上部、塔身を深く彫り沈め、何枚も弁を重ねた蓮華座に坐し、定印を結ぶ阿弥陀を厚肉に刻む。衲衣や肉髻などを細かく丁寧に刻む

台　石

二段の台石で、塔身を支えている

銅　鐘 （重要美術品、江戸時代）

イボナシ鐘と呼ばれている鐘で、通常の鐘に見られるイボ状の凸起がない

笠塔婆や板碑などが納められている小堂

小堂は、施錠され、中に入ることはできない。写真は、ガラス越しに撮った。

　如法寺（にょほうじ）阿弥陀曼荼羅板碑　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　石仏と石塔-目次！

如法寺 （にょほうじ）（真言宗豊山派）

　笠塔婆(かさとうば)

＊JR東北線 「郡山駅」下車、南西方向へ 徒歩 約15分。

（撮影：平成22年11月17日）