如法寺（にょほうじ）（福島県郡山市堂前町4-24）

　　板碑（重文）は、鎌倉時代中期 建治二年（1276）の在銘作品で、珍しい阿弥陀曼荼羅を刻んでいる。

如法寺 阿弥陀曼荼羅板碑（重要文化財、鎌倉時代中期 建治二年 1276年、凝灰岩、高さ 159Cm)

笠塔婆（重文）の左隣に展示。身部中央を削り取り、額部と根部が突出した形で、身部上方に阿弥陀曼荼羅、下方に長い願文を刻む

板碑 頭部

丸みのある山形の下に二条線を刻む。額の突出は18Cm。

身部上方 阿弥陀曼荼羅

中心月輪内に阿弥陀表示の種子「オン」、「オン」の下から時計周りに「ア・ミリ・タ・テイ・セイ・カ・ラ・ウーン」の弥陀小呪をめぐらし大円、

その外に方形二重の輪郭を線刻し、内に八供養菩薩の種子、方形枠外の左右に「建治二年（1276）丙子」「三月六日」の紀年銘を刻む

身部下方 願文

願文：「夫卒塔婆者、三世諸仏内証功徳、六道群類抜苦指南、一霊離三悪、造立生九品、仍当悲母三七日、所立如件、孝子、敬白」

亡き母の三七日にあたってその子が建立した。板碑には、阿弥陀曼荼羅を本尊として、その功徳を刻んでいる。

板碑 根部

根部が突出した形で、山形県南部によく見られる

　　板碑上部が欠損し、欠損部分に「建保七年（1219）己卯二月日」の刻銘があったという。

如法寺（にょほうじ） 板碑（釜堂の碑） （市指定文化財、鎌倉時代前期 建保七年 1219年、凝灰岩）

阿弥陀如来の下品下生（げぽんげじょう）の地獄相と極楽相を表現したもので阿弥陀三尊・閻魔 他の七体の仏像が刻まれていた。

板碑上部が欠損し、欠損部分に「建保七年（1219）己卯二月日」の刻銘があったという。

御釜堂と呼ばれた堂内に安置され、子供が百日咳等にかかったとき、削って飲めば治ったという。俗称「にわとり石」と呼ばれた

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如法寺 （にょほうじ）（真言宗豊山派）

　板碑(いたび)

＊JR東北線 「郡山駅」下車、南西方向へ 徒歩 約15分。

（撮影：平成22年11月17日））