乗明院(じょうみょういん)石造多宝塔

 乗明院(じょうみょういん)(群馬県前橋市公田町544-1)

  南北朝時代後期、永和四年(1378年)の紀年銘がある石造多宝塔

乗明院石造多宝塔(南北朝時代後期 永和四年 1378年、安山岩、高さ 206Cm)

塔身、輪郭を巻き、月輪内に胎蔵界四仏の種子を刻む(アク:天鼓雷音)
宝塔は、門をくぐって すぐ左手側に立っている 塔身、輪郭を巻き、月輪内に胎蔵界四仏の種子を刻む(ア:宝幢如来)

笠は、他の部分に比べ大きく、上端に側面二区の露盤をつくる。軒口はやや厚く、両端で斜めに切る

軒裏は、二重の垂木、隅木を細かく作る

塔身、輪郭を巻き、月輪内に胎蔵界四仏の種子を刻む(アー:開敷華王)
塔身、輪郭を巻き、月輪内に胎蔵界四仏の種子を刻む(アン:無量寿) 石造多宝塔は、当寺より少し西にあった廃覚動寺より移されたもの

塔身の上は三段に作り、三段目に竪連子や高欄の飾りをつけ、その上に亀腹と首部をつくる

相輪は露盤上に、側面複弁反花の伏鉢、単弁の請花、九輪は六輪を残し上部を欠失する。多宝塔であるが、下の屋根(下重)はない。

基礎 西面

基礎は上端に子持ちの単弁反花座をつくり、側面三面に刻銘を刻む

西面に「法身常住妙躰多宝石塔一口」「如説修行諸徳三昧勤修名帳」を二行刻み、次に十六名の法名が刻まれる

基礎 西面(刻銘 部分) 基礎 南面、「永和二二(四)年戊午三月二十一日」「大勧進本願口賢」

基礎 南面

南面に「永和二二(四)(1378)戊午三月二十一日」「大勧進本願口賢」を二行刻み、次に約三十名の法名を刻む

 小島田(こじまた)阿弥陀岩面板碑(小島田の供養碑)            石仏と石塔-目次!

乗  明  院

多宝塔紀年順  大迫寺跡(おおさこじあと)多宝塔(南北朝時代)  石造 多宝塔-紀年順-目次

*JR前橋駅前から永井バス 新町・玉村線、天川原町経由下川団地行きに乗車、「亀里バス停」下車、西北西方向へ 徒歩 約15分。

(撮影:平成22年4月8日)