勝栄寺(しょうえいじ)(山口県周南市中央町3-10)
阿弥陀種子を主尊とする板碑で、室町時代中期 延徳三年(1493)の紀年銘がある。
勝栄寺 阿弥陀種子板碑 (市指定文化財、室町時代中期 延徳三年 1491年、安山岩、高さ 89Cm 幅 37Cm)
門内右手、一段高い所に立つ。身部は、大きな蓮座上に阿弥陀如来の種子「キリーク」、その両側に紀年銘を刻む。 |
もとは寺院前の道路境、土手で発見されたという。石材は地元産の平野石(安山岩)を使用する。
板碑 頂部
頂部山形、二条線はない。
板碑 中央
阿弥陀如来の種子「キリーク」を刻む。
板碑 下部
阿弥陀種子を荘厳する大きい蓮座を刻む。蓮座上、左右に「延徳三年(1491)」、「二月十五日」の紀年銘がある。
刻銘:「二月十五日」 | 刻銘:「延徳三年(1491)」 |
勝栄寺 阿弥陀種子板碑 (市指定文化財、室町時代中期 延徳三年 1491年)
板碑は、後補の基壇や台座で荘厳されている。
勝栄寺(しょうえいじ)本堂
南北朝時代、基阿(ごあ)上人により開山、陶(すえ)弘政により開基された時宗の寺院で、現在は浄土宗。
この地は、陶(すえ)一族の居館跡といわれる。
勝栄寺(浄土宗)
旧境内は、土塁と環濠(かんごう)をめぐらせる城館的な役割をしており、土塁の一部が今も残存している。
また、毛利元就が十四カ条にわたる教訓状(三矢の訓)をここで認めたと言われている。
*JR山陽本線 「新南陽駅」下車、西方向へ徒歩 約3分。
(撮影:平成26年 3月12日)