青岸渡寺(せいがんとじ)宝篋印塔

 青岸渡寺(せいがんとじ)(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山8)

  西国三十三カ所、第一番札所で天台宗の寺院。那智の滝が眺望できる所に建っている。

青岸渡寺宝篋印塔(重要文化財、鎌倉時代後期 元亨二年 1322年、流紋岩、高さ 440Cm)

塔身東面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就)
宝篋印塔は、本堂の東側(向かって右側)奥に立っている 塔身南面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)

笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は三弧輪郭付でやや外傾し、内に梵字を刻んだ小月輪を浮彫りにする

塔身西面、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生)
塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀) 大きく美しい鎌倉後期の在銘塔で、笠の隅飾りを二個欠失する

基礎は上下に別石で複弁反花座を置き、側面は三面が輪郭内に格狭間をつくる。他の一面は、無地で 刻銘がある

相輪は、下から伏鉢・請花・逓減する九輪・請花・宝珠。塔身四面に刻まれた梵字の薬研彫が美しい。和歌山県を代表する宝篋印塔

基礎の刻銘:「依先師権律師、慶賢宿願所令、造立也矣、元亨二(1322)壬戌三月日、願主禅尼善覚、大工藤井景成」

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青岸渡寺本堂(重要文化財、桃山時代 天正十八年 1590年再建、入母屋造、こけら葺)

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*JR紀勢線「紀伊勝浦駅」から熊野交通バス「神社お寺前駐車場(那智山)行きに乗車、終点下車 徒歩約15分。

(撮影:平成21年9月26日)