那智 奥ノ院(おくのいん)五輪塔

 那智 奥ノ院(おくのいん)五輪塔(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山)

  基壇・反花座を含め完存する五輪塔で、鎌倉時代後期の造立と推定されている。。

那智 奥ノ院(なち おくのいん)五輪塔 (鎌倉時代後期、花崗斑岩、高さ 208Cm)

風・空輪、風・空・火輪は一石からなる
瀧見寺の東側、駐車場の一段高くなった所に立っている 火輪、ゆるやかに反っている

五輪塔は、四面の各輪に四門の梵字を刻む

水輪、球形の上下が押された形 地輪、造立年を示す刻銘はない

五輪塔 四門の梵字、上(空輪)から下(地輪)へ

キャ・カ・ラ・バ・ア   (東方、発心門)               キャー・カー・ラー・バー・アー   (南方、修行門)

ケン・カン・ラン・バン・アン   (西方、菩提門)         キャク・カク・ラク・バク・アク    (北方、涅槃門)

基壇・台座

基壇上に複弁の反花座を置く。基壇は二石を組合わせ、側面は各々格狭間をつくる。

  亀山上皇 木牌建立跡地

亀山上皇が弘安四年((1281)に建てた牌の写し 那智大滝(落差 133m、銚子口の幅 13m)

中世以降、上皇・法皇が熊野詣でをした時、木製の牌を建てた。その写しが那智大滝の手前に建っている

青岸渡寺三重塔と那智大滝

 熊野速玉(くまのはやたま)大社阿弥陀種子板碑                石仏と石塔-目次!

熊野那智大社 社殿 八棟(重要文化財、江戸時代後期)

全国 約四千余社ある熊野神社の本社で、「蟻の熊野詣」というほど盛んであった。青岸渡寺に隣接する。

五輪塔紀年順  松尾(まつお)五輪塔(鎌倉時代)  五輪塔-紀年順-目次

*JR紀勢線「紀伊勝浦駅」から熊野交通バス「神社お寺前駐車場(那智山)行きに乗車、終点下車 徒歩。

(撮影:平成21年9月26日)