市楽(いちらく)の板碑群(徳島県名西郡石井町高川原字市楽363)
市楽の石川神社境内にある板碑群で、古いものは五輪塔形板碑で、弘安八年(1285)の銘がある
市楽(いちらく)の板碑群 (県指定文化財、在銘は鎌倉中期~南北朝時代)
阿弥陀三尊種子板碑(向かって右端) | 阿弥陀一尊種子板碑(右から二基目) |
右端の阿弥陀三尊種子板碑は、珍しい盃状穴(はいじょうけつ)という小さな窪みがある。
板碑(写真中央:右から三基目)
頭部山形で、下に二条線、身部に一重の輪郭、内に五輪塔四門の梵字、(東)発心門 「キャ・カ・ラ・バ・ア」を刻む
六字名号板碑 (右から四基目) | 六字名号板碑 (右から五基目) |
六字名号板碑は、身部に「南無阿弥陀仏」の六字名号を蓮華座上に刻む
板碑(右から五・六・七・八・九基目)
六字名号の連碑(双式板碑)や五輪塔形、額部の張り出した国東型など各種様式がみられる
六字名号連碑、各身部に「南無阿弥陀仏」の六字名号を蓮華座上に大きく刻んでいる(右から六基目) |
六字名号連碑の頭部
頭部山形で、下に二条線、各々の身部に一重の輪郭を巻く
阿弥陀種子板碑 正面(右から七基目) | 阿弥陀種子板碑 背面(右から七基目) |
阿弥陀種子の下に観音・勢至の種子が刻まれている様に見えるが不明。2mを超える板碑で、一番背が高い
板碑の背面に、江戸時代後期 天保十二年(1841)八月に彫られた新しい刻銘がある
市楽(いちらく)五輪塔形板碑(県指定文化財、鎌倉時代中期 弘安八年 1285年、高さ 155Cm 幅 33Cm) |
各輪に四門の梵字 (東)発心門 「キャ・カ・ラ・バ・ア」を、地輪部に「弘安八年(1285)乙酉十二月二十五日過去三佛」の刻銘を刻む
石井神社の境内東側に置かれた板碑群
石 川 神 社
*JR徳島線、「石井駅」下車 東北東方向へ徒歩 約24分。
(撮影:平成22年5月30日)