香取家墓地(かとりけぼち)阿弥陀種子板碑

 香取家墓地(かとりけぼち)(千葉県香取市山之辺)

   下総板碑、蓮台の初現がこの板碑と見られている。鎌倉時代中期 弘安七年(1284)の紀年銘がある。

香取家(かとりけ)墓地 阿弥陀種子板碑(鎌倉時代中期 弘安七年 1284年、黒雲母片岩、高さ 176Cm 幅 48Cm)

頭部山形を損傷、下に二条線。身部は、一重線の輪郭を巻き、内に大きく阿弥陀種子、下方輪郭外に長文の銘文を刻んでいる。

板碑 頭部

頭部山形を損傷、下に二条線、身部は一重線の輪郭を巻く。

「阿弥陀如来」の種子「キリーク」 板碑下方、輪郭の下に長文の刻銘がある。

阿弥陀種子「キリーク」は、瓔珞(ようらく)を三段に垂らした天蓋(てんがい)の下、蓮台上に刻まれている。蓮台は、下総板碑の初現と見られている。

身部下方の刻銘

刻銘:向かって右から「夫率都婆者自性法身之三、麻耶形衆生佛果之施証実、相也口口頭以五智

之光徧、口口口口開自玆弘安第七(1284)甲申仲口二十六日膺先考、口三廻之忌景瑩済度

口口妙口早頭丹得口冝口、索口也乃至法界衆生利益、口口大施主苅田守氏敬白」口口口

弘安七年(1284)の在銘で、早期 下総板碑の一基。 板碑、側・背面

 香取家墓地 正中二年銘 阿弥陀種子板碑.                    石仏と石塔-目次!

香取家 墓地

二基並んで入口に立っている。向って右は、正中二年(1325)銘阿弥陀種子板碑。

 板碑(いたび)

*JR成田線「大戸駅」下車、不動院跡から東へ約80mの四辻を左折(西福寺側)、すぐ右手に香取家の墓地がある。一段高い所にある小墓地で、入口に板碑が二基立っている。

(撮影:平成25年3月12日)