香取家墓地(かとりけぼち)(千葉県香取市山之辺)
阿弥陀種子を主尊とする下総板碑で、鎌倉時代後期 正中二年(1325)の紀年銘がある。
香取家(かとりけ)墓地 阿弥陀種子板碑(鎌倉時代後期 正中二年 1325年、黒雲母片岩、高さ 113Cm 幅 51Cm)
香取家墓地に立つ。身部は、二条線の下に五大の種子「キャ・カ・ラ・バ・ア」、中央に大きく阿弥陀種子、左右に願文と紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部は丸い山形、下に二条線、その下に五大の種子「キャ(空)・カ(風)・ラ(火)・バ(水)・ア(地)」を刻む。身部の輪郭はない。
身部 中央
瓔珞(ようらく)を二段に垂らした天蓋(てんがい)の下、阿弥陀如来の種子「キリーク」を蓮台上に刻む。
向って右に「右志口過去慈父口口口通」、左に「正仲二年(1325)、乙丑、三月廿五日」の刻銘がある
刻銘:「正仲二年(1325)、乙丑、三月」 | 刻銘:「右志口過去慈父口口口通」 |
身部、左右の刻銘
香取家 墓地
二基並んで入口に立っている。向って左は、弘安七年(1284)銘阿弥陀種子板碑。
*JR成田線「大戸駅」下車、不動院跡から東へ約80mの四辻を左折(西福寺側)、すぐ右手に香取家の墓地がある。一段高い所にある小墓地で、入口に板碑が二基立っている。
(撮影:平成25年3月12日)