観福寺(かんぷくじ)阿弥陀種子板碑

 観福寺(かんぷくじ)(千葉県香取市牧野1752)

   阿弥陀種子「キリーク」を主尊とする下総板碑で、安土桃山時代 天正十六年(1588)の紀年銘がある。

観福寺(かんぷくじ)阿弥陀種子板碑 (安土桃山時代 天正十六年 1588年、黒雲母片岩、高さ 79Cm 幅 48Cm)

伊能忠敬墓の近くに立っている。板碑は、中央に阿弥陀種子「キリーク」、左右に造立趣旨と紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頭部は山形の荒い加工、身部の輪郭はなく最上部に天蓋(てんがい)を刻む。

身  部

中央に大きく阿弥陀如来の種子「キリーク」を刻み、天蓋(てんがい)と蓮座で荘厳する。「キリーク」の向って右側に

「為、道野、妙高、逆修菩提也」、「伊能壱岐守(追刻)、左に「法界」、「天正十六年(1588)戊子、八月十五日と刻む。

天正十六年(1574)八月十五日、道野妙高の逆修供養として造立された。左横の「伊能壱岐守」の刻銘は追刻。

尚、裏面上方中央に胎蔵界大日の種子「ア」、その下に「贈、浄光院殿、蓮秀寂岸、居士」、左右に「天正十六稔、子、八月十五日」の追刻があるという。

刻銘:「法界」「天正十六年(1588)戊子、八月十五日」 刻銘:「為、道野、妙高、逆修菩提也」「伊能壱岐守(追刻)」

 観福寺(かんぷくじ)伊能忠敬墓(千葉県香取市牧野1752

伊能忠敬(いのうただたか) 墓

江戸時代に大日本地図を測量により完成させた伊能忠敬の墓で、髪と爪が納められている。

 観福寺(かんぷくじ)胎蔵界大日種子板碑                     石仏と石塔-目次!

観福寺(かんぷくじ)山門

観福寺は、多数の末寺を持つ真言宗豊山派の巨刹。

大師堂に安置の弘法大師像は、川崎大師、西新井大師とともに日本厄除け三大師と称されている。

 板碑(いたび)

*JR成田線 「佐原駅」下車、 南方向へ徒歩 約25分。JR佐原駅前にレンタサイクルがあるので、便利に利用できる。

(撮影:平成25年3月12日)