禅林寺(ぜんりんじ)石造宝塔

 禅林寺(ぜんりんじ)(滋賀県蒲生郡日野町猫田146)

  ほぼ完全な宝塔を石燈籠に仕立てている。火袋と円形基礎を除けば相輪上部が欠けた石造宝塔になる

禅林寺石造宝塔(鎌倉時代後期 正和四年 1315年、花崗岩、宝塔部高さ 128Cm)

相輪は、九輪の三輪目以上を欠く。笠は、下に一重の垂木型を刻みだす
宝塔は、本堂の手前 右手に石燈籠の形で立っている 塔身上部は、框(かまち)座の上に高欄、首部を作り出す

塔身軸部は、肩と下端に突帯をつくり、四方に扉型を薄肉彫りする

基礎東面、輪郭を巻き格狭間内に開蓮華の文様を入れる
基礎西面、格狭間内に中央に蓮華を立て、左右対称形の宝瓶三茎蓮を刻む 石燈籠の火袋と円形基礎を取り除けば、立派な在銘宝塔

基礎東面

格狭間内に六行にわたり「右志者奉為」「禅門幽霊並」「祖父祖母二親」「成仏得道也」「正和四年(1315)八月廿一日」「願主 □□」と刻む

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基礎南面

格狭間内に中央蕾、向かって左の茎は上向きに蓮華をつけ、右の茎ははやや斜め下に向け蓮華をつける宝瓶三茎蓮の文様

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*近江鉄道「日野駅」下車、徒歩 約10分

(撮影:平成21年1月29日)