来迎寺(らいこうじ)石造層塔 残欠

 来迎寺(らいこうじ)(滋賀県野洲市小南1912)

   来迎寺は、平安時代の長徳元年(995)に往生要集で有名な恵心僧都源信により開かれたといわれている。もと天台宗で現在浄土宗の寺院

来迎寺石造層塔 残欠(鎌倉時代中期、花崗岩、上四層は宝篋印塔の笠で後補)

石塔は、山門をくぐり、正面 本堂の手前、向かって左側に立っている 一層の屋根以下が鎌倉中期の作、正面軸部は阿弥陀如来坐像

一層 屋根

屋根の軒は、ゆるやかに反っている

正面 基礎

輪郭を巻き、輪郭を陽刻した格狭間内に近江文様の三茎蓮を彫出する

初層軸部は面取り加工を施し、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(向かって左面:釈迦如来)

左面 基礎

輪郭を巻き、輪郭を陽刻した格狭間内に近江文様の三茎蓮を彫出する

初層軸部は面取り加工を施し、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(背面:薬師如来)

背面 基礎

輪郭を巻き、輪郭を陽刻した格狭間内に近江文様の三茎蓮を彫出する

初層軸部は面取り加工を施し、舟形を彫りくぼめ蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(向かって右面:弥勒)

右面 基礎

この面のみ、格狭間内に三茎蓮は刻まれていない。各面、輪郭を陽刻した格狭間が珍しい

  常念寺(じょうねんじ)五重石塔                           石仏と石塔-目次!

来迎寺 本堂

本堂には、本尊の阿弥陀像と、天台宗時代の本尊「聖観音菩薩立像(重文・平安前期)」が安置されている

石造層塔紀年順  伝慶芳上人(でんけいほうしょうにん)墓五重石塔(鎌倉中期)  石造層塔-紀年順-目次

*JR東海道本線「篠原駅」下車、西北方向へ 徒歩 約33分。

(撮影:平成21年11月16日)