徳源院(とくげんいん)宝篋印塔

 徳源院(とくげんいん)(滋賀県米原市清滝288)

 上段の宝篋印塔(Noは右端からの順番)

  1.永仁三年(1295年)銘宝篋印塔 (氏信 墓)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子をを薬研彫りする(ウーン:阿シュク)
国史跡、鎌倉時代後期 永仁三年 1295年、花崗岩、総高 255.6Cm 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就)

この宝篋印塔は鎌倉幕府成立より近江の守護職を務めた近江源氏佐々木氏京極家の初代氏信(うじのぶ)の墓塔

笠は下二段、上六段、隅飾は三弧輪郭付きで内に蓮座と小月輪を陽刻し梵字「ア」を刻む

相輪は完存するが当初のものか不明 徳源院宝篋印塔群中、在銘塔で最古(永仁三年 1295年)

宝篋印塔の形式が整備したのは鎌倉時代後期で、多くは大形で細部も洗練され、装飾性が進んだ。氏信塔は、整美された遺品としては最も古いもの

基礎上端は反花(かえりばな)、側面は輪郭を巻き内に格狭間をつくり三茎蓮を陽刻する

東面(正面)と南面の束に「永仁三年乙未八月十三日」「相当百ヶ日忌辰造立之」と刻む

 徳源院(とくげんいん)宝篋印塔-2(貞宗 墓)           徳源院宝篋印塔群ー上段目次

徳源院三重塔(県指定文化財、江戸時代初期 寛文十二年 1672年、こけら葺、高さ 15.52m)

宝篋印塔紀年順  妙法寺薬師堂宝篋印塔(鎌倉時代後期)  宝篋印塔-紀年順-目次

*JR東海道本線「柏原駅」下車 徒歩20分

(撮影:平成20年4月15日・平成18年10月7日)