松尾寺(まつおじ)九重石塔

 松尾寺(まつおじ)(滋賀県米原市上丹生)

   神護景雲三年(769)宣教がこの地に七ヶ寺を建立したうちの一つ。平安時代、中国五台山に没した霊仙和尚も修行の地とした。

松尾寺(まつおじ)九重石塔(重要文化財、鎌倉時代中期 文永七年 1270年、花崗岩、高さ 506Cm)

塔身、舟形を彫りくぼめ 蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(正面:薬師)
松尾寺は松尾山にある天台宗の古刹。石塔は本堂跡 横に立っている 塔身、舟形を彫りくぼめ 蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(弥勒)

基   礎

基礎三面は輪郭を巻き、中央に格狭間、両側に宝瓶に挿した三茎蓮を刻み、塔身の四方仏に対する供花とする

塔身、舟形を彫りくぼめ 蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(背面:阿弥陀)
塔身、舟形を彫りくぼめ 蓮華座上に顕教四仏を半肉彫りする(釈迦) 基礎側面の文様は、近江蓮華文様の先駆となる貴重な例

笠上の軸部には五輪塔四門の梵字が刻まれており、後補の軸部には梵字がない

水煙の部分の四方仏
相輪は宝珠の下、水煙の部分に四方仏が刻まれている 水煙の部分の四方仏

基礎の背面(背面のみ蓮華の場所に刻銘がある)

「願主法眼如意敬白 文永七(1270)庚午八月日」と刻まれる

 徳源院宝篋印塔群ー上段(18基)                         石仏と石塔-目次!

本堂は昭和五十六年(1981)の豪雪により崩壊し今は樹木を残すのみ
塔身の四方仏は彫が深く極めて美しい(弥勒) 参(山)道からは霊仙山(1084m)が望まれる
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*JR東海道本線「醒ヶ井駅」下車、路線バスにて醒ヶ井養鱒場下車、山道を約1.5Km歩く。

(撮影:平成19年11月24日)