金剛定寺(こんごうじょうじ)石造層塔

 金剛定寺(こんごうじょうじ)(滋賀県蒲生郡日野町中山1931)

  金剛定寺は、聖徳太子が建立した四十八院のうちの一院で、現在 天台宗の寺院

金剛定寺石造層塔 (町指定文化財、鎌倉時代中期 建長四年 1252年、花崗岩、高さ 199Cm)

三層目 屋根、相輪は欠損し枘孔が残っている
三重石塔は、山門をくぐり、正面 建物に向かって左側に立っている 二層部 屋根、各層の屋根と上層軸部は一石からなる

初層 屋根

屋根の軒は、厚く出はすくない。また各軸部の背が高い

初層軸部(正面)、舟形を彫りくぼめ四方仏坐像を半肉彫りする 初層軸部(東面)、舟形を彫りくぼめ四方仏坐像を半肉彫りする

初層軸部、四方仏

基礎正面、五輪塔の涅槃門の梵字「アク」を薬研彫りする 基礎東面、五輪塔の菩提門の梵字「アン」を薬研彫りする

基礎は、五輪塔の基礎を流用している

初層軸部西面の阿弥陀の左右に、鎌倉時代中期 「建長四年(1252)壬子十月十八日」の刻銘がある

初層軸部(背面)、舟形を彫りくぼめ四方仏坐像を半肉彫りする 初層軸部(西面)、阿弥陀坐像の左右に紀年名がある

切石の上に五輪塔の基礎を置き、その上に軸部を据える

五輪塔を流用した基礎は、側面に修行門の梵字「アー」(背面)・発心門の梵字「ア」(西面)を薬研彫りする

初層軸部は、高さ 71.7Cm、幅 57.4Cmで極めて背が高い 初層軸部東面の如来坐像

石造層塔は、もと七重であったとの説もある

  念法寺(ねんぽうじ) 石造宝塔                          石仏と石塔-目次!

金剛定寺 本堂

本堂には、重要文化財の仏像(平安時代後期) 四体が安置されている

石造層塔紀年順  般若寺(はんにゃじ)十三重石塔(鎌倉時代中期)  石造層塔-紀年順-目次

*近江鉄道 日野駅前より湖国バス 「中山バス停」下車すぐ。日野駅より西方向へ道路距離で約3.5Km、駅前にレンタサイクルがある。

(撮影:平成20年12月25日)