真観寺(しんかんじ)(埼玉県行田市小見1125)
阿弥陀如来の種子を刻んだ板碑で、鎌倉時代中期 仁治三年(1242)銘の古い板碑。尚、真観寺は全長112mの前方後円墳(国史跡)がある。
真観寺 阿弥陀一尊種子板碑 (鎌倉時代中期 仁治三年 1242年、緑泥片岩、地上高 117Cm)
前方後円墳の手前、墓地正面に立っている。身部上方に、阿弥陀如来の種子を蓮華座上に大きく薬研彫し、下部に願文・紀年銘を刻む |
主尊種子のすぐ下に蓮華座が現れるのはこの板碑が最初で、続いて同年(仁治三年)十二月六日に善応寺阿弥陀種子板碑が造立されている。
板碑 上部
頭部山形で背が低く、古様を示す。下に二段の切込をつくり、塔身の輪郭はない。
どっしりとした蓮華座の上に阿弥陀如来の種子「キリーク」を大きく薬研彫する。「キリーク」の涅槃点が細長く右上に上っている |
板碑、下方の刻銘
向かって右に二行「金剛仏子滝建阿闍梨、為往生菩提口也」、左に二行「仁治三年(1242)大歳壬寅、八月彼岸第三番」と刻む
真 観 寺 (しんかんじ)
*秩父鉄道 「武州荒木駅」下車 、西南西方向へ 約1.5Km。
(撮影:平成22年11月20日)