豊能町の石造美術(6) 川尻打越阿弥陀三尊石仏

 川尻(かわしり)打越阿弥陀三尊石仏(大阪府豊能郡豊能町川尻小字打越)

川尻(かわしり)打越阿弥陀三尊石仏(南北朝時代 正平七年 1352年、花崗岩、高さ 275Cm 幅 約100Cm)

中尊の阿弥陀如来は体の割に頭が大きく四頭身。勢至・観音菩薩を脇侍にもつ阿弥陀三尊石仏。三尊とも蓮座の上に立つ

中尊の阿弥陀如来立像

阿弥陀像の下に「正平七年(1355)壬辰三月」「願主 僧 ・・・・」の刻銘がある

勢至菩薩(向かって左側の脇侍) 観音菩薩立像(向かって右側の脇侍)

石造宝塔

相輪は半ばで折れ基礎も他のものを流用しているが全体に整って美しい

塔身は、蓮座上に月輪を彫り内に梵字を刻む
石造宝塔(基礎は、他の石塔の基礎を流用したものと思われる) 基礎の上端は複弁の反花座、側面は輪郭をつけ格狭間を刻む

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 川尻(かわしり)殿方庚申塔婆(豊能町川尻小字殿方)

 庚申信仰は平安時代初期に中国から伝わった。庚申(かのえのさる)にあたる夜は身を慎んで徹夜すると災難が除かれるといわれた

庚申塔婆(こうしんとうば)(江戸時代中期 享保七年 1722年)

正面蓮座上の月輪に地蔵菩薩を表す種子の「イ」を刻み、下に大きく青面金剛(しょうめんこんごう)と刻む。右に「享保七年壬□天」左に「十月八日」「施主六人」と刻む

青面金剛は庚申待ちにまつる本尊名

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*阪急宝塚線 池田駅西バスのりばから余野方面行きバスに乗車「川尻バス停」下車 徒歩

(撮影:平成19年11月3日)