豊能町の石造美術(2) 北の谷 多尊石仏

 川尻(かわしり)北の谷 多尊石仏(大阪府豊能郡豊能町川尻小字北の谷)

川尻(かわしり)北の谷 多尊石仏(安土桃山時代 天正八年 1580年、高さ 約100Cm 幅 約130Cm)

上部に阿弥陀三尊を配し、その右手に二体、下三段に十七体の合掌像 合計二十二体の像と三基の五輪塔が刻まれている

向かって左の五輪塔の横に「天正八(1580)庚辰八月日」の刻銘がある

阿弥陀三尊は阿弥陀の向かって左側の脇侍である勢至菩薩を地蔵菩薩におきかえている。右の脇侍は従来通りの観音菩薩

多尊石仏は自然石の表面をならし、その表面に石仏と五輪塔を刻む 中尊、定印の阿弥陀如来立像

下部、十七体の合掌坐像

 川尻(かわしり)北の谷 双体(そうたい)地蔵

川尻(かわしり)北の谷 双体地蔵(室町時代後期)

双体仏の頂上に「ほぞ}があり、笠石がのる笠塔婆であったと考えられている

 川尻(かわしり)北の谷 磨崖仏

地蔵菩薩立像、向かって左に「恵春(けいしゅん)」の刻銘がある 不動明王、左右に「天文十七戊申年」「正月吉日智衆」の刻銘がある

川尻(かわしり)北の谷 磨崖仏(室町時代後期 天文十七年 1548年、像高 約50Cm)

 豊能町の石造美術(3) 宝篋印塔と不動明王板碑               石仏と石塔-目次!

秋めいてきた北の谷

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*阪急宝塚線 池田駅西のりばより余野方面行き乗車「余野バス停」下車 徒歩

(撮影:平成19年11月3日)