千早墓地(ちはやぼち)五輪塔

 千早墓地(ちはやぼち)五輪塔(大阪府南河内郡千早赤阪村千早)

千早墓地五輪塔(府指定文化財、鎌倉時代後期、角閃石黒雲母石英閃緑岩、高さ 189Cm)

風・空輪、一石からなり空輪は宝珠の形
墓地の一番高い場所に、総供養塔として立っている 水輪、最大径がやや上にあるが美しい球形をしている

五輪塔の石材は、金剛山付近から産出する角閃石黒雲母石英閃緑岩(かくせんせきくろうんもせきえいせんりょくがん)が用いられている

火 輪

軒口は厚く、軒反は両端で反る

地輪、四面とも無地で刻銘は刻まれていない
複弁反花座の下、基壇の正面中央に奉籠孔が設けられている 五輪塔は、千早墓地の最高所に安置され、総供養塔として造立された

奉籠孔は、遺骨や遺髪などを納めるための穴で、地元では「毛大名(けだいみょう)」と呼ばれている

延石基壇と複弁反花座

複弁の反花座を設けた五輪塔は大和様式と呼ばれ、大和文化圏に多数存在する

千早墓地墓地五輪塔

寛弘寺神山墓地五輪塔(正和四年 1315年)と大きさや形態が似ていることから鎌倉時代後期の造立と考えられている

宝珠先端の尖りや火輪の反りから、寛弘寺神山五輪塔よりやや新しく、時代が下がるように思われる

寛弘寺神山墓地五輪塔
鎌倉時代後期 正和四年 1315年
花崗岩、塔高 180Cm

寛弘寺神山墓地(かんこうじこうやまぼち)五輪塔

鎌倉時代後期の紀年銘があり、時代判定をする基準となる五輪塔

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千早城跡 (史跡)

金剛 登山口バス停の南側より五百数十段の石段を登り、約300m進むと本丸跡にでる

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*近鉄長野線 富田林駅より金剛バス 千早ロープウェイ前方面行きバス乗車 「金剛登山口バス停」下車 南東方向へ徒歩 約12分。

(撮影:平成22年9月29日)