能勢町の石造美術(3) 観音寺宝篋印塔

 観音寺(かんのんじ)(大阪府豊能郡能勢町稲地)

観音寺宝篋印塔(南北朝時代、石英閃緑岩、総高 136.4Cm)

塔身の変形種子、東面(向かって左)ウーン(阿シュク)と北面バク(釈迦)
基壇に繰形がみられる。手法は鎌倉時代後期に始まるとされる 基礎の上部は反花座を設け、側面は格狭間を刻む

塔身は月輪を刻み、月輪内の種子は一般とは異なり、東面はウーン(阿シュク)、南面ウーン(薬師)、西面キリーク(弥陀)、北面バク(釈迦)で異様である

隅飾は二弧で、中に渦文(うずもん)が陽刻されているのが珍しい

六字名号板碑(室町時代後期 天文二十三年 1554年、高さ146.5Cm) 六字名号板碑(室町時代後期 永禄四年 1561年)

観音寺墓地の片隅にあった地蔵と思われる石仏。顔の笑顔(?)が愛らしい

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岐尼(きね)神社

能勢町森上にあり社記によると、延暦元年(782)の創祀。代々朝廷の勅願所であり将軍家代々の御祈願所であったという

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*能勢電鉄 山下駅から阪急バス 能勢町宿野方面行き乗車 「森上バス停」下車、徒歩 約20分

(撮影:平成19年9月29日)