忍頂寺(にんちょうじ)五輪塔

 忍頂寺(にんちょうじ)(大阪府茨木市大字忍頂寺258)

 僧 三澄が国家の安寧を祈願するために建立した寺院。貞観二年(860)清和天皇より「忍頂寺」の寺号をうけ勅願寺となった

忍頂寺五輪塔(府指定文化財、鎌倉時代後期 元亨元年 1321年、花崗岩、高さ 227Cm)

風・空輪(頂部、宝珠の形)部
鎌倉時代後期の元亨元年(1321)辛酉(かのととり)の造立 火輪(軒は厚く、反りが非常に強い。軒裏に一段の垂木型を彫る)

高山右近がキリスト教を広めるため寺院を焼いて寺領を没収した。今は、忍頂寺の一房であった寿命院が残っている

地輪の正面に大きく四行にわたって「元亨辛酉 七月十五日、金剛佛子 定盛」との刻銘がある

水輪は、壷形でやや高めにできている
塔は、複弁の反花座(かえりばなざ)上に安置する 火輪の軒の反りと基礎の反花座が際立っている

寿命院本堂の裏、少し登った場所に五輪塔はある

右手に錫杖、左手に宝珠を持つ比較的新しい地蔵石仏 智拳印を結ぶ大日如来だろうか?小石仏群の中にあった

 地福寺(じふくじ)の石造美術                          石仏と石塔-目次!

寺の片隅に置かれていた小石仏群の中にこの双仏石があった

五輪塔紀年順  一乗寺(いちじょうじ)五輪塔(鎌倉時代後期)  五輪塔-紀年順-目次

*JR・阪急茨木駅より阪急バス 忍頂寺行きバス乗車 「忍頂寺バス停」下車 徒歩6分。茨木市といっても豊能町に隣接する地域で豊能町の文化圏にある。

(撮影:平成19年11月3日)