敬正寺(きょうしょうじ)(大阪市平野区瓜破東5-5-10)
両石仏とも、僧道昭が大化年中(645〜649)に開いた永楽寺の遺物と伝える。永楽寺は、火災に会い壊滅し、寛文二年(1662)に敬正寺として再建された。
両石仏は、五智如来の二尊にあたり、残る三尊は埋もれたまま未発掘という。両石仏とも、東側にあった「下の池」の樋(水門)に利用されていた。
敬正寺 阿弥陀石仏 (府指定文化財、鎌倉時代前期、花崗岩、総高 75Cm 像高 74Cm)
石英斑岩(せきえいはんがん)の前面に、定印を結ぶ阿弥陀坐像を半肉彫りする。蓮華座は刻まれず、側面と背面は加工が施されていない |
敬正寺 大日石仏 (右側)(府指定文化財、平安時代後期、花崗岩、総高 116Cm 像高 98Cm)
胎蔵界大日石仏は、左側の阿弥陀石仏と二体並べて祀られている
頭上に宝冠を戴き、結跏趺坐した膝の上で、法界定印を結ぶ胎蔵界大日如来を半肉彫りする。額には、白毫(びゃくごう)が表されている。 |
石材は閣閃石黒雲母片麻岩(かくせんせきくろうんもへんまがん)が使われ、阿弥陀の石英斑岩と異なり、当初から阿弥陀と対の石仏ではないと考えられている
大日・阿弥陀 両石仏の覆屋
敬正寺 本堂
*大阪市地下鉄谷町線 「喜連瓜破駅」下車、南方向へ 約1Km。大阪市バス 高野大橋行き乗車、「瓜破バス停」下車 東方向へ 約100m。
(撮影:平成22年2月17日)