曲(まがり)石窟仏(大分県大分市曲1372)
この地は平安時代中期、「曲別府(まがりべっぷ)」と呼ばれ、宇佐神宮の領地だった。造仏には、宇佐神宮が関係したと思われている
第一窟(阿弥陀三尊磨崖仏)
阿弥陀三尊像(県指定史跡、平安時代後期、凝灰岩、中尊高さ 218Cm)
中央の壁面を前方に作り出し、左から勢至、阿弥陀、観音の三尊を厚肉彫りする。阿弥陀坐像の蓮華座は、下部単連弁反花、上部単弁の三段うろこ葺 |
第一窟外観、奥壁の幅 524Cm、奥行 250Cm
第二窟(伝 釈迦如来坐像)
伝 釈迦如来坐像(県指定史跡、鎌倉時代、凝灰岩、高さ 約300Cm)
石像は、頭・胸・腰・両膝を五個の石材を組合せ、寄木造の形式をとっている。釈迦像と伝わっているが、実は阿弥陀如来で、定印を結んでいる |
如来像の向かって左側、壁面に小龕(がん)を彫り坐像が刻まれている
持国天立像(鎌倉時代、石窟入口の向かって左側) | 多門天立像(鎌倉時代、石窟入口の右側) |
第二窟外観、間口 約280Cm、高さ 約600Cm、奥行 約700Cm)
双塔(五輪塔)・磨崖連碑
手前の壁面に板碑形式の七基連碑、奥の壁面に五輪塔を双塔形式に薄肉彫りした二個の小石窟
小石窟外観 | ||
双塔形式の五輪塔(向かって左壁面) | 双塔形式の五輪塔(向かって右壁面) |
曲(まがり)石窟 配置図
* JR豊肥本線「滝尾駅」下車、南南西方向へ 徒歩 約20分
(撮影:平成20年11月17日)