鳴(なる)阿弥陀種子板碑(長木家板碑)(大分県国東市国東町東堅来字鳴)
墓地入口の板碑で、元応三年(1321)の銘があり長木家板碑の中でいちばん古い。
鳴(なる)阿弥陀種子板碑(長木家板碑)(鎌倉時代後期 元応三年 1321年、安山岩、高さ 145Cm、下幅 53Cm)
身部上方に蓮華座上の阿弥陀種子、その下に四句の偈と「元応第三暦(1321)卯月四日、大願主沙弥西実」の銘文を刻む |
元応三年四月の銘は、西実の死後三ヶ月たった日付で、願主西実の生前の遺志による造立と考えられている
板碑 頭部
頭部山形は鋭くとがり、下に二段の切込をつくる。額部は両端に面取りを施し、突出する。
身部上方の蓮華座上に大きく刻まれている阿弥陀如来の種子「キリーク」は、珍しくも文字の中央に筋が入っている |
板碑 下部
中央に「元応第三暦(1321)卯月、四日、大願主、沙弥西実」、左右に「観世音菩薩往生浄土本縁経」に出る偈(げ)を刻む
偈(げ):「若有重業障(にゃくうじょうごうしょう)、無生浄土因(むしょうじょうどいん)、乗弥陀願力(じょうみだがんりき)、必生安楽国(ひっしょうあんらくこく)」
[ 若し重き業障ありて、浄土に生まれる因がなくても、弥陀の願力(誓願の力)に乗ずれば、必ず安楽国(浄土)に生まれることができる ]
鳴(なる)阿弥陀種子板碑(文和三年銘板碑)(大分県国東市国東町東堅来字鳴)
頭頂は低い山形、下に二段の切込をつくり、額部(がくぶ)は突出する | ||
鳴 阿弥陀種子板碑(南北朝 文和三年 1354年、安山岩、高さ103Cm) | 板碑下部銘文:「文和三年(1354)二月彼岸、沙弥西享」 |
鳴(なる)庚申塔(長木家墓地)(大分県国東市国東町東堅来字鳴)
鳴(なる)庚申塔(江戸時代後期 天明四年 1784年、安山岩)、塔身正面に青面金剛、下方の左右に童子、台座に三猿を刻む |
近くに祀られている五輪塔 二基
*JR大分駅前又は杵築バスターミナルより大分交通バス「国東行き」乗車、終点国東で乗り換え、竹田津港か伊美もしくは岩戸寺行きに乗車「東堅来バス停」下車、西方向へ 徒歩約15分
(撮影:平成20年11月18日)