熊山(くまやま)宝篋印塔(岡山県赤磐市奥吉原1521)
熊山(標高507.8m)の山頂に古代から中世にかけて栄えた霊山寺(りょうせんじ)の客殿跡にある鎌倉時代後期在銘 宝篋印塔
熊山宝篋印塔(市指定文化財、鎌倉時代後期 正応五年 1292年、花崗岩、高さ 110Cm)
塔身、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀如来) | ||
宝篋印塔は現在、熊山遺跡 管理棟の裏庭に立っている | 塔身、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就) |
笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地
塔身、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:阿閦如来) | ||
塔身、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(タラーク:宝生如来) | 塔身に「僧顕空 正応五壬辰(1292)七月十日」の紀年名がある |
基礎上端は二段、側面は四面とも素面
相輪、下から伏鉢・複弁請花・九輪で九輪目から上を欠損する。岡山県の在銘宝篋印塔では最古で、鎌倉時代後期の正応五年(1292)造立 |
熊山山頂(標高507.8m)にある奈良時代前期造立の三段石積仏塔と考えられている
熊 山 遺 跡 (国指定史跡、奈良時代前期、流紋岩、高さ 約3.5m)
一辺 12mの方形基壇上に、一辺が下から 8・5・3.5mの三段を石垣状に積上げる。中段四面に各一個の龕(がん)を作り、上段中央に竪穴の石室を設ける
熊 山 遺 跡 (熊 山 三 段 石 積 仏 塔)
上段竪穴から総高165Cmの筒型五段重ねの陶製容器が発見され、中に三彩釉の小壷と巻物等が収められていたと伝える。仏教のストゥーパ(仏塔)と考えられている
山頂の遺跡の他、熊山山塊 標高350m以上に大小三十二基の石積の跡が確認されている
宝篋印塔紀年順 | 円福寺(えんぷくじ)宝篋印塔(鎌倉時代後期) | 宝篋印塔-紀年順-目次 |
*JR山陽本線「熊山駅」下車、。南方向へハイキングコースを徒歩 約100分。
(撮影:平成21年2月8日)